今回は、いよいよ中堅、ベテラン営業マンです。
年齢的には30才〜30代後半くらい。一番油がのりきった時でしょう。経験もそれなりにし、社内的にも意見が通るようになります。また、私生活では、結婚したり子供を育てたり、中には自分の家を建てた人もいるはずです。
できるだけ、公私ともに、経験の多い人で、家づくりそのものが好きな人を見つけましょう。その人の趣味が住宅設備の研究だったり、インテリアに関することを誰よりも知っていたりとか、結構いるものです。話をする中でわかるはずです。ただ、そういう人は営業成績がよいことが多い為、あまりに忙しそうな人も避けなければなりません。
その上、人間的に魅力的で、しかも馬があえばいうことはありません。
一方、気をつけなければいけないのは、口がうまくて、知っているふりをする人です。お客様の話にあわせるのが天才的にうまいのです。こういう人は、あなたに合わせて、好きなものや趣味がかわります。少し突っ込んだ質問で見破って下さい。
もう一つ、気力の無い人も避けましょう。力をもっていても、何かの事情でやる気を失っている人もいます。こういう人もパートナーとしては失格です。
最後に、営業マンだけがよくてもいい家が建たないという事実がありますので、いい営業マンを見つけ、これだ、と思ったらキープだけしておきましょう。また、今既に、業者や、メーカーが決まっている方で、担当営業マンが最悪の方は、勇気を出して、変わってもらいましょう。
いずれにせよ、営業マン選びの重要性と、時間がかかることであるというのがわかっていただけたと思います。
もっと色んな事が知りたい
2005年11月15日
2005年11月14日
若手営業マン
今回は若手営業マンについてです。
「若手」を仮に入社2年から5年くらいとすると、そのくらいの時は実力の差がはっきりしてきます。売れる人と売れない人がでてきます。
でも、どちらにしても、この私からすると、この若手営業マンもおすすめではありません。
というのも、経験とか知識は、だんだんついてくるのですが、大変偏っているような気がするからです。
まず、新聞は読みません。ニュースもあまり見たり聞いたりしません。営業車の中では、お気に入りの音楽を聞いています。休日は彼女とデートか、1日中寝ています。食事は外食かコンビニです。
くたくたで、仕事に関する情報や、世の中の動きなど、休日に勉強しようとは思っていてもできません。とにかく疲れているのです。服装のみだれなど、だらしなさが出てくるのもこの頃です。
目の前の仕事に追いまくられ、知識といえば、会社が行う研修や勉強会に参加する程度。これでは家づくりに命がけの施主を満足させることはできません。
おまけに、独身で一人暮らしが多く、「暮らし」や「生活」というものが良くわかっていません。
配偶者がいて、お互いの親がいて、親戚がいる。その中で家庭を持ち、子供を育てる。家計がどうとか、おむつがどうとか、洗濯物がどうとか、料理がどうとか、収納、節約、税金に近所づきあい・・・。
わからなくても仕方がありません。やった事が無いですし、研究したり経験者から聞いたりもしていないでしょうから。
しかし、こういうひとが、表面上知っているかのような顔で、
「このキッチンですと、奥様のお料理の腕が・・・」
「ここで洗濯物を干していただいて・・・」
「お子様の為にこのスペースを・・・」
とか言ってるわけです。
もちろん、経験していなければ、そこを語ってはいけないと言っているのではなく自分に足りない部分があれば、努力して研究し、経験者以上の知識を持っているひとも中にはいるのですから、やればいいと思うのです。
もし既に、あなたに担当者がついているならば、しかも若手であれば、雑談の時にでも、少し突っ込んだ話をすればいいと思います。本物かどうかすぐにわかると思います。
最後に、もちろん、この若手の中にも、研究熱心で、素晴らしいひとも確かにいます。ぜひ、めぐり合って欲しいと思います。私自身も振り返ると、30才くらいまでは、とんだ勘違い男でした。今回は自分の反省も含めて書きました。
次回はおすすめの、中堅営業マン〜ベテラン営業マンです。
もっと色んな事が知りたい
「若手」を仮に入社2年から5年くらいとすると、そのくらいの時は実力の差がはっきりしてきます。売れる人と売れない人がでてきます。
でも、どちらにしても、この私からすると、この若手営業マンもおすすめではありません。
というのも、経験とか知識は、だんだんついてくるのですが、大変偏っているような気がするからです。
まず、新聞は読みません。ニュースもあまり見たり聞いたりしません。営業車の中では、お気に入りの音楽を聞いています。休日は彼女とデートか、1日中寝ています。食事は外食かコンビニです。
くたくたで、仕事に関する情報や、世の中の動きなど、休日に勉強しようとは思っていてもできません。とにかく疲れているのです。服装のみだれなど、だらしなさが出てくるのもこの頃です。
目の前の仕事に追いまくられ、知識といえば、会社が行う研修や勉強会に参加する程度。これでは家づくりに命がけの施主を満足させることはできません。
おまけに、独身で一人暮らしが多く、「暮らし」や「生活」というものが良くわかっていません。
配偶者がいて、お互いの親がいて、親戚がいる。その中で家庭を持ち、子供を育てる。家計がどうとか、おむつがどうとか、洗濯物がどうとか、料理がどうとか、収納、節約、税金に近所づきあい・・・。
わからなくても仕方がありません。やった事が無いですし、研究したり経験者から聞いたりもしていないでしょうから。
しかし、こういうひとが、表面上知っているかのような顔で、
「このキッチンですと、奥様のお料理の腕が・・・」
「ここで洗濯物を干していただいて・・・」
「お子様の為にこのスペースを・・・」
とか言ってるわけです。
もちろん、経験していなければ、そこを語ってはいけないと言っているのではなく自分に足りない部分があれば、努力して研究し、経験者以上の知識を持っているひとも中にはいるのですから、やればいいと思うのです。
もし既に、あなたに担当者がついているならば、しかも若手であれば、雑談の時にでも、少し突っ込んだ話をすればいいと思います。本物かどうかすぐにわかると思います。
最後に、もちろん、この若手の中にも、研究熱心で、素晴らしいひとも確かにいます。ぜひ、めぐり合って欲しいと思います。私自身も振り返ると、30才くらいまでは、とんだ勘違い男でした。今回は自分の反省も含めて書きました。
次回はおすすめの、中堅営業マン〜ベテラン営業マンです。
もっと色んな事が知りたい
2005年11月11日
新人営業マン
営業マンの重要な仕事の一つに施主と会社、施主と現場をうまく調整する、というのがあります。言葉で表すのが難しいのですが、それぞれ立場の違いをよく理解し、経験をいかし、まとめていかねばなりません。
また、ご存知のように、住宅の建築というのは長期となります。契約から完成、引渡しまで数ヶ月から半年、場合によっては一年近くかかるものもあります。これを一通り経験するには、それだけの期間が必要なのです。
ですから、入社して数ヶ月の新人さんというのは、経験をいかして、うまくまとめるなんていうことはとても無理なのです。無理どころか、最後まで経験さえしていないのです。
確かに先輩や上司がフォローはするのですが、1から10までべったりというわけでなく、基本的には、指示を出し、「やっておけ」、または、「やってみろ、わからなければ聞いて来い」という感じです。
なんとなくイメージできるでしょうか。上司にしてみれば、実際にやってみさせ、失敗も経験させ、仕事を覚え、次回からはひとりでできるようにしているわけです。
体験学習、実地研修と言ってもいいくらいです。
どうですか、社内で、「いい経験になったな。」「この失敗を次に生かそう。」「次のお客さんから気をつけよう。」というような言葉がとびかっているとしたら。ぞっとしますよね。
ここにも、立場の違いがあります。
業者側からみれば、何十、何百、大手になると、何千、何万分の一の「物件」。
施主からみれば、一生に一度の、ぜったいに失敗のできない「大切なもの」。
この差は大きいです。私自身も生涯忘れられない言葉を言われたことがあります。新人の時に、知識の無さからある失敗をし、クレームになりました。最終的には解決しましたが、その話し合いのなかで、奥様が涙をためてこう言われたのです。
「新人さんの勉強材料にしてくれるな。これは私達夫婦が必死でためたお金でやっと建てられた大事な大事な家なんだ。」と。
いろんな経験をしないと、ベテランにはなれない。失敗から学ぶこともある。でも失敗されたほうにとってはたまらない。矛盾が生じるのはわかるのですが、この問題は、住宅業界全体で取り組んでいただきたいと思います。
いかがですか。熱心だからとか、一生懸命だからとか、断りきれないとか、人情で営業マンや会社をえらんではいけないのです。
最後にひとつ。中途採用というのもありますので、年齢はそこそこの新人さんもいますのでお気をつけ下さい。
また、ご存知のように、住宅の建築というのは長期となります。契約から完成、引渡しまで数ヶ月から半年、場合によっては一年近くかかるものもあります。これを一通り経験するには、それだけの期間が必要なのです。
ですから、入社して数ヶ月の新人さんというのは、経験をいかして、うまくまとめるなんていうことはとても無理なのです。無理どころか、最後まで経験さえしていないのです。
確かに先輩や上司がフォローはするのですが、1から10までべったりというわけでなく、基本的には、指示を出し、「やっておけ」、または、「やってみろ、わからなければ聞いて来い」という感じです。
なんとなくイメージできるでしょうか。上司にしてみれば、実際にやってみさせ、失敗も経験させ、仕事を覚え、次回からはひとりでできるようにしているわけです。
体験学習、実地研修と言ってもいいくらいです。
どうですか、社内で、「いい経験になったな。」「この失敗を次に生かそう。」「次のお客さんから気をつけよう。」というような言葉がとびかっているとしたら。ぞっとしますよね。
ここにも、立場の違いがあります。
業者側からみれば、何十、何百、大手になると、何千、何万分の一の「物件」。
施主からみれば、一生に一度の、ぜったいに失敗のできない「大切なもの」。
この差は大きいです。私自身も生涯忘れられない言葉を言われたことがあります。新人の時に、知識の無さからある失敗をし、クレームになりました。最終的には解決しましたが、その話し合いのなかで、奥様が涙をためてこう言われたのです。
「新人さんの勉強材料にしてくれるな。これは私達夫婦が必死でためたお金でやっと建てられた大事な大事な家なんだ。」と。
いろんな経験をしないと、ベテランにはなれない。失敗から学ぶこともある。でも失敗されたほうにとってはたまらない。矛盾が生じるのはわかるのですが、この問題は、住宅業界全体で取り組んでいただきたいと思います。
いかがですか。熱心だからとか、一生懸命だからとか、断りきれないとか、人情で営業マンや会社をえらんではいけないのです。
最後にひとつ。中途採用というのもありますので、年齢はそこそこの新人さんもいますのでお気をつけ下さい。
新人営業マン
今回は新人営業マンについてです。
ここで想像してみて下さい。あなたの家づくりの担当営業マンが新人である、ということを。どうでしょう。任せられそうですか。
いきなりこう聞かれると、多分、「私はいやだ」と思う人がほとんどではないでしょうか。
しかし、実際はどうかというと、私の経験上、変に2,3年経験をつんだ人より、たくさん売ってくるのです。たくさん売ってくるということは、信頼して任せる人が多いということです。
なぜか。
私の実体験でお話します。私がまだ入社3年目くらいの若手営業マンだったころ、ライバル会社と競合し、最終段階にきているときでした。提案や金額等、内容的には五分五分でしたが、相手の営業が新人だとわかっていたので僅差の判定勝ちだと確信しておりました。
それが、結果をきいて愕然としました。完敗したのです。
すぐに理由を教えてもらいました。それによると、相手の新人さんは、とにかく熱心で、まじめで、かわいくて、一生懸命で、毎日来るもんだから、断りきれなくなっちゃった、ということでした。
「前は、新人なんで、頼りないからイヤだとおっしゃってたじゃないですか。任せて大丈夫なんですか。」と必死にくいさがりましたが、大手だし、要所要所で上司のかたも同席してくれるし、ということでひっくり返せませんでした。
そういえば。そこで、あることに気づきました。そういえば自分もそうだったなあと。自分も新人のころは、何もわからないまま、話を聞いてくださるお客様には、とにかく毎日通いつめ、一生懸命に自社のアピールをしていました。そのうちかわいがられ、熱心さを認められ、そして最後にキメぜりふ「私の一棟目になって下さい。」と言うのです。
これは新人だけが持つ、初々しさと、一生懸命さが、素直にお客様の心を打ち、断れなくさせるのでしょう。
私自身も一年目はこれで何棟も契約をとりました。ここだけの話ですが、私の一棟目・・を何回も使う人もいますので、気をつけていただきたいと思います。
以上で私の昔話は終わりですが、これでだいたいお分かりいただいたと思います。最近はそれだけで決めるケースは減っているとは思いますが、これはよく陥りやすいことであるというのを覚えておいていただきたいと思います。
それでは、新人はほんとのところ、担当者としてどうなのか。これは、やめといたほうが無難です。細かくは次回に書きます。
ここで想像してみて下さい。あなたの家づくりの担当営業マンが新人である、ということを。どうでしょう。任せられそうですか。
いきなりこう聞かれると、多分、「私はいやだ」と思う人がほとんどではないでしょうか。
しかし、実際はどうかというと、私の経験上、変に2,3年経験をつんだ人より、たくさん売ってくるのです。たくさん売ってくるということは、信頼して任せる人が多いということです。
なぜか。
私の実体験でお話します。私がまだ入社3年目くらいの若手営業マンだったころ、ライバル会社と競合し、最終段階にきているときでした。提案や金額等、内容的には五分五分でしたが、相手の営業が新人だとわかっていたので僅差の判定勝ちだと確信しておりました。
それが、結果をきいて愕然としました。完敗したのです。
すぐに理由を教えてもらいました。それによると、相手の新人さんは、とにかく熱心で、まじめで、かわいくて、一生懸命で、毎日来るもんだから、断りきれなくなっちゃった、ということでした。
「前は、新人なんで、頼りないからイヤだとおっしゃってたじゃないですか。任せて大丈夫なんですか。」と必死にくいさがりましたが、大手だし、要所要所で上司のかたも同席してくれるし、ということでひっくり返せませんでした。
そういえば。そこで、あることに気づきました。そういえば自分もそうだったなあと。自分も新人のころは、何もわからないまま、話を聞いてくださるお客様には、とにかく毎日通いつめ、一生懸命に自社のアピールをしていました。そのうちかわいがられ、熱心さを認められ、そして最後にキメぜりふ「私の一棟目になって下さい。」と言うのです。
これは新人だけが持つ、初々しさと、一生懸命さが、素直にお客様の心を打ち、断れなくさせるのでしょう。
私自身も一年目はこれで何棟も契約をとりました。ここだけの話ですが、私の一棟目・・を何回も使う人もいますので、気をつけていただきたいと思います。
以上で私の昔話は終わりですが、これでだいたいお分かりいただいたと思います。最近はそれだけで決めるケースは減っているとは思いますが、これはよく陥りやすいことであるというのを覚えておいていただきたいと思います。
それでは、新人はほんとのところ、担当者としてどうなのか。これは、やめといたほうが無難です。細かくは次回に書きます。
2005年11月10日
住宅営業マン
今回からは住宅営業マンについて書きます。
今回は住宅メーカーの場合を書かせていただきます。総合住宅展示場に見学行きますと、家の奥から笑顔の営業マンがでてきますが、たいていの場合、最初会うその人が今後あなたの担当者となります。
このとき、その営業マンの第一印象がいいか悪いかで会社そのものまで判断してしまいがちですので、注意が必要です。あくまでも会社がいいかどうかで判断することをおすすめします。
いい会社にめぐりあい、その上で、いい営業マンが担当としてついてくれたらベストです。
アンケートなどによると、多くの見学者は説明してくれた営業マンにイヤな印象を持つと、もうその会社は検討からはずしてしまうようです。
何かでふるい落とさないと絞りきれないというのもわかりますが、業者選びの初期の初期で最初にあった営業マンが感じが悪かったということだけで、会社ごと検討をはずしてしまうのはもったいないような気がします。
逆に住宅メーカーに対しては、モデルハウスには常に最高のスタッフを待機させておいて欲しいと思います。
《家づくりをはじめられる方へ》
このブログで書いている、家づくりのポイントは大切ですが、本当はもっと
大切な事があります。ブログでは書けない辛口情報と、ノウハウはこちら。
元住宅メーカー営業マンがお届けする、他では聞けない情報満載です。
リニューアルオープンしました。
http://www.e-consul.net/juutaku/
今回は住宅メーカーの場合を書かせていただきます。総合住宅展示場に見学行きますと、家の奥から笑顔の営業マンがでてきますが、たいていの場合、最初会うその人が今後あなたの担当者となります。
このとき、その営業マンの第一印象がいいか悪いかで会社そのものまで判断してしまいがちですので、注意が必要です。あくまでも会社がいいかどうかで判断することをおすすめします。
いい会社にめぐりあい、その上で、いい営業マンが担当としてついてくれたらベストです。
アンケートなどによると、多くの見学者は説明してくれた営業マンにイヤな印象を持つと、もうその会社は検討からはずしてしまうようです。
何かでふるい落とさないと絞りきれないというのもわかりますが、業者選びの初期の初期で最初にあった営業マンが感じが悪かったということだけで、会社ごと検討をはずしてしまうのはもったいないような気がします。
逆に住宅メーカーに対しては、モデルハウスには常に最高のスタッフを待機させておいて欲しいと思います。
《家づくりをはじめられる方へ》
このブログで書いている、家づくりのポイントは大切ですが、本当はもっと
大切な事があります。ブログでは書けない辛口情報と、ノウハウはこちら。
元住宅メーカー営業マンがお届けする、他では聞けない情報満載です。
リニューアルオープンしました。
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2005年10月31日
営業マンの気持ち
脱線の続きです。
相手の立場に立って物事を考えるのは難しいですよね。売る側の最前線である営業マンの本音は前回でわかっていただいたと思いますが、もっと具体的にどのようなものか、普通、売る側と一番最初に出会う、モデルルームやショールームで見てみましょう。
○月20日(日)はれ 営業マンA君の場合
その日彼は非常にあせっていた。なぜなら今月の契約がゼロであり、その上、今
月末までに契約できそうなお客様も無いからだ。
通常、規模の大小にはかかわらず、住宅メーカーや建築業者の営業マンである
以上、月1棟の契約は必ずとらなくてはいけない。(実際はとれていない人のほう
が多い。)これは営業マンのノルマである。それこそみんな必死でとろうとする。
なにをしてでも。
彼は彼の上司が怖かった。鬼のような上司なのだ。明日には週明けの会議があ
る。今月の契約はとれそうか、見込み客はいくつあるのか、どこまで進んでい
るのか、発表しなければならない。
今のままでは何を言われるかわからない。契約どころか見込み客さえひとつも
ないのだ。きっとガンガンにしぼられるにちがいない。ああいやだ。胃がいたい。
ということで、彼には今日しかなかった。通常お客様は土日に見学に来られる
ことが多いのだが、昨日はぜんぜんダメだったのだ。今月もあと10日。やば
かった。なんとしてでも今日、超有望な見込み客をゲットしなければ・・・。
まわりを見れば彼と似たような先輩営業マンが何人もいる。(モデルルームに
は土日ともなると数人の営業マンが待機している。)彼は考える。順番はま
わってくるだろうか。自分の番がきても冷やかし客じゃないだろうか。何から
聞こうか。今からじゃあ月末まで10日しかないからなあ。キャンペーンを
無理やりつくろうか。今月中なら値引きが多いですよ、とか、今契約すれば
ハワイ旅行にもれなくいけます、とか・・・。
このように彼は、今月中に契約することにだけに注力している。通常ではあり
えないほどの短期間で、よけいなことは考えさせず、他は見せずに、そのために
お得感を出して決断を早めようと。
そして、ついに彼の順番がまわってきた。自分に言い聞かせている。あせって
いるのがわかったらだれも買ってくれないぞ。おちついて。おちついて。
「いらっしゃいませ。」
ここであなたと会うのです。




